決勝トーナメント前に敗退国について考える

今夜、ワールドカップ2014の決勝トーナメントが始まる。ハイレベルなチームが残り、グループリーグよりも良い試合が期待される。一方、敗退が決まった国々が敗退が必然であったかどうかを簡単に省みる。

・グループA
クロアチア
開幕戦でブラジルを苦しめる。カメルーンを圧倒。組織的に守り、攻撃陣も好調。最後はメキシコに押し倒される。決勝トーナメントに進む実力は十分にあった。好調なチームだったため早期敗退は残念。
カメルーン
開幕戦のメキシコ戦のみ頑張った感じ。あとはほぼ見せばナシ。しかし、内輪もめを披露。もうすっかりワールドカップの一風景に。
・グループB
スペイン
何かの間違いのようにオランダのカウンター攻撃に沈み、がけっぷちのチリ戦戦でもまったく見せ場ばナシ。今大会で最初の敗退国になった。華麗なパス周りを駆使したサッカーはさっぱりだった。いくらなんでもダメダメすぎて世界を驚かせた。違った意味で目立った。
オーストラリア
開幕前からグループBでは最弱と思われていた。全敗で敗退したが、戦いぶり堂々としたものだった。オランダ戦でのケイヒルのスーパーゴールはここまでで高い屈指のスーパーゴールだった。

グループC
コートジボワール
アフリカ最強国といわれて10年くらい。今回も残念ながらワールドカップグループリーグの突破はならず。日本をなぎ倒し、コロンビアと激闘を演じたが、ギリシャの粘り強さに負けてしまった。運がなかった、大変残念。
日本
大会前の期待高かったためにグループリーグでみせた戦いぶりに失望したファンは多かったと聞く。ゴール欠乏症になったのが痛かった。よく走っていたが効果的ではなく、ゴールにスペースを作り出すことができず、日本が目指したパスでの崩しがまったく見られなかった。

・グループD
イタリア
攻撃陣がイングランド戦以外は不発。最小失点で負けた試合が二試合。攻め切れずに敗れた感じ。コンディションが上がらず押し勝つ凄みがなかった。ワールドカップ2002に酷似した敗退プロセスだった。
イングランド
敗退自体は大会前の前評判どおりで驚きはなし。しかし、若手を中心とした攻撃陣には迫力があった。中盤から最終ラインはいまいちで攻撃の組み立てが一本調子。次のワールドカップまでレベルアップしてほしい。

グループE
エクアドル
南米最初の敗退国となってしまった。対戦順の妙で敗退した感じがする。グループリーグで敗退するチームではなかった。守備よりも攻撃に比重をおいたコスタリカ的な戦い方だった。
ホンジュラス
他の三チームの草刈場になるものの真っ向勝負で常に挑んでワールドカップを戦い抜いた。エクアドル戦でのホンジュラス史上ワールドカップ初ゴールはみんなを感動させた。

グループF
ボスニアヘルツェゴビナ
大変まとまりのあるとてもコレクティブなチームだった。チームツピリットと国の代表としての誇りがよく感じられた。思わず応援したくなる好チームだった。
イラン
守備が良かったが、それだけになってしまうくらい攻撃が全く形にならなかった。アジアで通じた戦いもワールドカップではレベルを上げないと通用しない。これは日本にもいえるたか。

グループG
ポルトガル
エース、クリスティアーノロナウドの不振がそのままチームの不振につながった。グループリーグ初戦がドイツでなければ結果は変わっていたかもしれない。なお、負傷者続出に退場者を出すなど、上手くいかなかった。ガーナ戦でゴールを決めたクリスティアーノロナウドがあまり喜びを見せなかったのが印象的。
ガーナ
終わってみればグループ最下位。迫力あるダイナミックなサッカーで戴せない手を手こずらせたが残念ながら結果がついてこなかった。最終戦ポルトガル戦前選手の追放事件が起きるなど大事なところでまとまりを欠いた。

グループH
ロシア
守備は大変良かった、とても。だが、この守備重視のチームもまた攻撃が伴わなかった。コンパクトでまとまりがあったが勢いがなく、実際のところのロシアは不完全燃焼のまま大会を去ったといえそうだ。やはり、ワールドカップで守備的チームが勝ち残るには絶対的なゴールゲッターやチャンスメーカーが必要だ。
韓国
選手個々は良かったかもしれないが、チームとして完成していなかったようだ。力強さがなく、とても消極的に見えた。パワフルさが欠け、対戦相手にプレッシャーを与えられなかった。