力の発動に関わること

傷ついたフラッピとチョッピが咲と舞に変身を促す場面や咲と舞がフラッピとチョッピを抱きしめて語りかける場面など、第30話では第1話を思い起こさせるシーンが多かったと思います。第1話のときの敵はカレハーンで今回はゴーヤーン、敵のレベルは数段増していましたが、プリキュアの力というか咲達の団結も強まっていました。プリキュアのパワーアップは敵を倒すために成されるというよりも大切な存在を守りたいときに発動していると思います。無印でのポルンはプリキュアの力になりたいという気持ちからプリズムストーンの力を引き出しました。MHでは、プリキュア自身が自らの住む場所を守りたいという意志から虹の園からの力を引き出すことに繋がりました。そして、S☆Sでは、咲舞・フラチョピ・ムプフプがお互いを守りあいたいという気持ちから新たな力を呼び覚ますことになりました。
とはいえ、プリキュアのパワーアップも強くなる敵に合わせてのものなのは間違いない。でも、強い敵が出るから次々とパワーアップしていくものでもないと思います。プリキュアにとっての真のパワーアップはプリキュア達自身の気持ちの高まり、大切な存在を守りたいという純粋な心が強くなるということなんですよね。強くなるためにはやはり一人だけでは難しいと思います。多くても小さくても自らに何らかの関わりをもつ存在がいてこそ強くなれるものなのでしょう。作用する存在が自分にとって大切なもの、守りたいものであれば強くなる度合いもずっと大きくなることは間違いないと思います。
プリキュアの最大の力の源は互いを思い合う気持ち。誰かを大切に思うにはその対象が最低一人は必要ですよね。だから「ふたりは」プリキュアなんでしょうね。またプリキュアでは「ふたり」に加えてたくさんの存在同士の思いもまた大きな力を発揮してきます。んで、さらには自分自身を大切にすることもまた大きな力を生むことに繋がることも示していると思います。


プリキュアのスーパーパワーを封じるのは非常に難しいと思います。これに対抗するにはプリキュア以上に互いを大切にする気持ちや絆をもって挑む必要があるでしょう。スポーツなどの活動では気持ちの強さが結果を左右しますが、プリキュアではプリキュアの意志が常に敵を上回り…、あーそうだMHのサーキュラスウラガノスビブリスを忘れていた。彼らは最後場面で気持ちでもプリキュアと激しく戦っていたっけなぁ。本人にも信じられないような力を発揮するには自分の気持ちを強くもつことなんですね。
強い気持ちは周囲に広まり、団結を生む。もちろん良い意味での団結が最も望ましい。プリキュアでは闇の住人達も悪い団結は見られない感じですよね。無印の敵もMHの敵もそうでした。ただ気持ちはプリキュアの方が強かった。だから勝てなかったんだよね。