研究者である満と薫

満と薫にはこれまでのプリキュアと相対するものと違って知恵がありますね。外見はまったくもって人間ですし、見る側としても非常に目を引かれます。上手い具合に満と薫に視点を重ねて考えることが可能なわけです。
知恵があるということは考える力があるので、その考える材料を得るためにいろいろ知ろうと思うんですね。で、今のところその材料となる、興味をひくものがプリキュアであるわけです。


面白いですね。これまでの敵は多少の違いはあるにしてもプリキュアを倒すという観点で攻撃していました。しかし、満と薫はまずプリキュアを知るというところからアプローチしてきました。理詰めできましたね。外堀を埋められていく感じで不気味です。
満と薫が本気でプリキュアを倒すつもりがあるかは疑問があります。おそらく、彼女達はプリキュアを恐れてはおらず、ただ興味ある対象と考えているだけでしょう。ではあるものの、プリキュアである咲と舞が放つ独特の(満と薫には理解できていない)力を感じ取っているようです。
満と薫はその力を知るためにドロドロンを使っているように思えます。


満と薫はプリキュアに直接手を出していません。アクダイカーンからプリキュア打倒の指令を受けていないから当然なのですが、その代わりとして、彼女達は研究助手であるかのようにドロドロンを使っているように思うわけです。


プリキュアの力の源がソフトボールをすることや絵を描くという咲と舞それぞれの日常の行いの中にあると仮定して、その力を絶った場合にどうなるのかを実験したと思います*1
実際に咲をスランプに陥れ、この点については十分にプリキュアの力を削いだといえます。結局はドロドロンは戦いに今回も敗れましたが、ドロドロンがプリキュアを倒せなくても実験データは出るし、そのデータからプリキュアについて考察できるわけです。
満と薫がプリキュアの力の源に気づくときがそのうち訪れるんでしょうね。


満と薫は頭が良いですね。感性だけ行動することはありません。対象をきちんと観察し、どう対処すべきかを冷静に判断しています。過去の体験談や客観的データを元にしていますね。この点はまず感じることから始める咲と舞と異なると思います。
このような冷静さや客観的考え方をみせる満と薫の存在が、咲と舞の存在を浮き上がらせることに繋がると思います。

*1:咲舞プリキュアの力の源は自分自身と彼女達の大切な人々を守るという心から生まれてくると思います。その力の源を脅かしたまたは傷つけかけたカレハーンとモエルンバがどのような末路を辿ったかは多くの人々が承知のところですね。参考としては第7話と第8話ですね