チームは固まった

三ヶ月前ほどから調子が上がってきたユベントスチャンピオンズリーグももうすぐ再開だ。対戦相手はバイエルン。今のところ世界でトップ3に入るであろうクラブだ。正直なところはユベントスはかなり不利と思う。この対戦でユベントスは大きな消耗を強いられるかもしれないし、そしてセリエAでの戦いにマイナス影響をもたらすことも考えられる。一方でバイエルンとの戦いが今シーズンを最後まで戦うための大きなモチベーションにつながることもまた期待される。

休止期間中にできること

欧州選手権プレーオフ、ワールドカップ地区予選や親善試合などの国際試合が組まれているため多くの国のリーグ戦は休止中。セリエAもそうでこの間に各クラブチームは何をしてすごしているだろう。ユベントスは代表クラスを多く抱えるのでチームの半分近くは留守にしているはずだからチーム練習をこなして連携を深めるとかはできなそう。故障中の選手の回復を期待しつつ、特にコーチ陣がトレーニングメニューや今後の戦略を練り直すことにユベントスは力を注ぐ期間にしていると思う。今後の予測を立てながら巻き返しを期しているに違いない。
時間があるからここまでの戦いのデータを分析することができ修正と発展のための道筋を考えられる。このときにデータの分析は大切だが具体的にどうそれを活かすのかがもっと重要。データに振り回されないようにするために。データのとりまとめや管理をしていく分析担当者やチーム監督は頭がいつでもフル回転。ストレスも溜まるだろう。リーグ再開後にユベントスが勝ち点を積み重ねていけば大変さや疲れも喜びにプラスに変わる。
国際試合から帰ってくる代表選手達が気持ちを切り替える転機としつつユベントスでのパフォーマンス向上につながることを期待する。

あとは攻撃が上手くいけば

今シーズンのチャンピオンズリーグでは負けがまだないユベントス。守備の強さはチームの粘り強さを支える。チャンピオンズリーグでもしっかり守りもできているからあとは攻撃が上手くいくようになればチームの調子も上がり傾向になるはずだ。
ユベントスの攻撃は前線の攻撃的プレーヤーの個人技に頼るところが大きい。核となる選手が移籍したために誰が攻撃の中心となるかが明確になってないようでお互いに遠慮しているのかもしれない。上手く連携とるようになってほしいところ。

勝つたびにどきどきすること

ユベントスが試合に勝ったか負けたか一喜一憂する状態が続いている。今節はトリノダービートリノに勝利!!ダービーマッチはそのときの互いのチーム状態や順位に関係ない試合内容や結果になると言われている。今回の勝利によってユベントスが上昇気運に乗れるかどうかは分からない。連勝していってほしいところだ。
ユベントスを応援し続けてきた。勝ったり負けたりにどきどきするのはかなり根強く応援している証。勝っているときは嬉しくて当然。一方、負けが続いている困難なときこそ真剣に応援を続けたい。ただし、無条件に応援するだけでなく不調の原因を考察しながら悪いところを修正できるような考えが出せたらと思う。
チームが勝てばサポーターは嬉しく楽しくなる。そんな風にさせるのがプロスポーツ選手の仕事であり義務だと思うが、プロスポーツを成り立たせるのは試合をする応援するチームと対戦するチームに加えて試合を観戦するサポーターや観客の振る舞いも大事になるはずだ。観客は最高の試合をするようにチームや選手に求めることができる。それはチームや選手に勝利を義務付けるようにプレッシャーを与えることではないと考える。最高の試合をするような、させるような雰囲気を試合会場にもたらすのが観客、特に各チームのサポーターといえる観客に必要な振る舞いではないだろうか。
勝ち続けるチームにはファンが多くつき、チームの躍進を後押ししてくる。だが、負けてくるとファンはチームにとって圧力になってしまう場合がある。ファンは気分がスカッとする試合がみたいし応援するチームが勝つことを求める。考えてみればすべての試合に勝つことは極めて困難だ。世界最強チームでもなかなかできることではない。実際のところほとんどの強豪といわれるチームでも困難な時期を時間的長さがあるとしても抱える。強いチームほど不振の際には様々な圧力を受ける。そんな圧力を跳ね返し克服するのが真の強者なのは確かだが圧力が耐えたり克服する能力を越えていたら不振の状況はさらに悪化する。負のスパイラルに入ってしまう前にプレッシャーに対する予防線・防衛線を張るなどの対策を講じることが必要だ。
目標を修正したり、援助を求めたり、だ。結果重視の試合内容で勝ち続けることが不振脱出の近道だが強豪チームに関してはあまりに短絡的な考えかもしれない。強豪チームとしてのポリシーを示しつつ堂々と戦い続けることがチームの伝統的なイメージ、強さを示してライバルたちに我等ここにありと存在をアピールできる。

厳しい戦い続くユベントス、クラブ全体の問題としてとらえよ

アタランタに2−0で勝利。やったと思ったが、今節ではサッスオーロにアウェイで0−1で敗戦。まったく勝ちの波に乗れていません。アタランタ戦では得点者がディバラとマンジュッキチという今夏に獲得した期待の新戦力で彼らの間違いなく貴重な新戦力だったと嬉しくて勝利のための今後もゴールをあげつづけてくれるはずと思ったのだ。しかし、まだまだ彼らは効果的、貴重なゴールや見せ場が少ない。もっともっと新選手と既存選手が理解しあっていくことが必要。選手個々でみればセリエAトップの力があるにも拘らずここまでユベントスが勝ち点を積み上げられないのは選手どうしが上手くまとまっていないからだと推測する。
ユベントスはシーズンを通してセリエA、国内カップ戦そしてチャンピオンズリーグを戦う。過密な試合日程をこなしている。悩ましいチーム事情がありつつも試合がある日を次々と迫ってくる。目の前の試合に対して応急処置的な対応をして一時的に成果が上がっても、あるいはあがっているように見えても根本的な問題は何も解決していかない。応急処置的対応とともに根本的問題への対応も施していかなければ今シーズンは総じて丁重な戦いに終始する恐れがある。もうこうなっては思い切って今シーズンの目標をチャンピオンズリーグは最低でグループリーグ突破そしてセリエAでは3位以上というように修正してみるのはどうだろう。現実的で最低限の成績目標だろう。ユベントスの選手層ならば達成は可能だ。目前の試合に対処しながらも最終的のより良い上の結果をもたらせそうな気がしてくる。
ユベントスは獲得や選手などの現場陣はよく戦っているはずだ。ただ、現場だけの対応でもどうにも上手く波に乗っていけないことだってある。ユベントスのフロント等の役員たちも知恵を出したり援助する活動で行動してクラブ全体で今の不調を乗り切っていくことが大切だ。チームの成績不振は現場を預かる監督の責任が大きいと思われることが大きいだろうが、ユベントスのようの大きなクラブとなれば監督だけに責任を背負わせていては問題が解決しないと思う。ここまで選手からの不満は聞こえてこない。少なくとも大きくチーム内の不和がニュースになっていない。ユベントスは今大きく生まれ変わるために苦しんでいるようにも見える。場当たり的に有望な選手をかき集めて戦力を拡充してきたわけではなく、新戦力たちは徐々にチームに馴染んできている。ここから爆発的に好結果をもたらせないかもしれない。しかし、まだまだ良いチームに成長していく期待はある。前記した修正目標は現実的に可能な達成目標だ。近くを見つつも到達点もおぼろげに見据えていく。ユベントスは地道に復調していく。また、ユベントスというクラブの巨大な姿が他のライバルチームにプレッシャーを与えて続けていくはず、少なくともイタリア国内での戦いでは。なお、チャンピオンズリーグでよい戦いを続けていくことも復調にもとても大事な効果をもたらすはずだ。

得点力不足になったわけ

ユベントスの選手層はセリエA屈指、のはず。だいたいの戦力分析ではそうなる。だが、実際ユベントスは結果がついてこない。得点が昨シーズンと同じ段階で半分くらいだそうだ。
テベスという大物が去った影響があるとしても現在所属の攻撃陣も世界レベルあるいは準世界レベルの選手たちが揃っている。それでもここまで得点が取れないのはどうしてだろう。おそらく、攻撃陣の小さいユニットの連携不足そしてさらにチーム全体の連携不足が得点力の低下につながっていそう。前線、中盤、守備はそれぞれのユニットで頑張っているがそれぞれが微妙にかみ合っていないんじゃないか。レベルの高い選手同士のことだからかえって修正しづらいのではないだろうか。そっちがこっちに合わせてほしい、合わせろ、みたいな感じで上手くいっていないのかも。精神的なチームリーダーやチームの雰囲気を盛り上げる役を果たす選手が必要だと思う。
強い個性をもつ選手が揃うビッククラブならではの課題がユベントスでは得点力不足という形で顕在化しているかもしれない。

セリエA第8節:ユベントスはまだまだこれから

インテルとの一戦はスコアレスドロー。負けはしないが勝ち切っていけていない。この辺り、ユベントスに王者の強さ、王者になるべき強さは見えてこない。勝点を稼いでいてもイマイチのできのインテルに勝てないようではユベントスの今シーズンの道のりはまだまだ険しい。
一方、フィオレンティーナナポリ、ローマがセリエAを引っ張っていきそうな気配。この中ではナポリとローマが戦力的にセリエAを戦い抜く戦力を所持。特にローマはチャンスだ。昨シーズンの失態を取り返せるか。ユベントスにとってはミラノのクラブよりも首都と地方の強豪クラブとの対戦のほうが調子回復を占うには貴重な試金石となるはずだ。